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2000年代を生きているつもりだったのに、月日ちゃんはすまし顔で、ストライド走法でフルマラソンを完走するが如くに走り去り、その勢いやシヴァ様の秘蔵っ子として知られる韋駄天さんですら「気がついたら過ぎ去ってた」と認めざるを得ないほどである。早すぎてスロウモウションに見えるという芸当を常に披露し続けるスペックはさすがみんなが愛して求めて組んず解れつしたいと夢想して止まない萌えキャラである。月日ちゃんは萌えキャラである。名刺とスーツを武装して日夜サビ残という名のご奉仕に励む企業戦士は、月末や年末になると、決まって月日ちゃんにハァハァするのである。そして「もう駄目…」「(報告書が)途中だけど… 出すよ…」「ふぇぇ… 月日ちゃんが… 足りないよぅ…」という断末魔と共に、萌え切った企業戦士の萌えカスがオフィスの床に、二次会の座敷に、駅のホームに横たわるのである。
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